大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和35(オ)318 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人西村史郎の上告理由について。

一 原判決の引用する第一審判決挙示の証拠によれば、本件建物がバラック建物

である旨の原審の認定は、是認できる。原審が所論鑑定検証などの証拠調をしない

で右認定をしたからといつて、所論の違法あるものとはいえない。

二 原審の証拠関係に照らすと、本件土地の貸借契約が使用貸借であつて、賃貸

借でない旨の原審の認定は、当裁判所もこれを正当として是認でき、所論被上告人

らと訴外Dの賃貸借関係のごときは、たとえ該事実ありとしても、その故に原審の

右認定が経験則違背の違法を帯びるものとはとうてい認め難い。されば、原審が右

訴外人の証人尋問申請を必要なしとして明らかに却下することなく弁論を終結した

ことはなんら違法ではなく、また、所論被上告人らと右訴外人の賃貸借関係につき、

右訴外人が唯一の証人であつたとしても、上告人主張の上告人と被上告人間の賃貸

借成立に関する唯一の証拠でないことは記録上明白であつて、これにつき証人尋問

をしなかつたことを目して違法とするに足りない。�

三 その余の所論は、原審の裁量に属する証拠の取捨判断ないし事実の認定を非

難するものであり、上告適法の理由にあたらない。

所論はいずれも採用できない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 藤 田 八 郎

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裁判官 河 村 大 助

裁判官 奥 野 健 一

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